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顔まわりの白髪リタッチ|生え際・もみあげを染める美容師のコツ

顔まわりの白髪染め|自宅でできるリタッチの塗り方を美容師が解説

「カットはまだ大丈夫なのに、顔まわりの白髪がもう気になる」。次の美容院までの間、もみあげやこめかみ、分け目だけでも自分でケアできたら助かりますよね。

この記事では、美容師がサロンワークで取り入れている、顔まわり・もみあげ・分け目の白髪を狙って染めるコツを写真で紹介します。小さなアイブロウブラシで根元にクリームを置き、浮きやすい毛は油取り紙で押さえるのがポイントです。

シエロなどのカラートリートメントだけでなく、クリームタイプのアルカリカラーにも応用できる塗布テクニックです。薬剤の種類が変わっても、白髪に必要な量を載せ、毛がクリームから浮かないようにする考え方は共通しています。

※工程写真は、マネキンに白いトリートメントを塗った実演です。シエロやアルカリカラーで実際に白髪を染めた結果を示す写真ではありません。

白髪染め研究所からの総評

顔まわりのリタッチは、気になる根元にしっかり載せ、すでに染めた部分へ広げすぎないことがポイントです。小さなブラシを使うと、こめかみやもみあげなどの狭い範囲を狙いやすくなります。

もみあげや生え際の短い毛が浮いて染まりにくいときは、油取り紙で毛とクリームの密着を保つのが、美容師としておすすめしたいひと工夫。カラートリートメントにもクリームタイプのアルカリカラーにも活用できます。

こんな方におすすめ!
  • 次の美容院まで、生え際や分け目の白髪を目立ちにくくしたい方
  • もみあげ・こめかみの白髪が先に気になる方
  • カラートリートメントやクリームタイプの白髪染めで、根元の塗り残しを減らしたい方

ふだんは美容室で染めていて、次の予約までの根元の白髪が気になる方を想定しています。広い範囲を染めたい場合や、髪色全体を変えたい場合は、美容師に相談して方法を選びましょう。

ヘアマニキュアには使えません。また、アルカリカラーで頭皮がしみる・荒れる方は、この方法でセルフカラーをしないでください。

執筆者

石坂 ゆうと

FABLE GINZA代表|美容師
銀座でショート・ボブに特化したサロン「FABLE GINZA」を運営。白髪に悩む大人の女性を多く担当し、白髪染めや白髪ぼかしを含め、一人ひとりに合わせたヘアスタイルを提案しています。日々のサロンワークで培った経験をもとに、髪の悩みやヘアカラー、自宅でのお手入れについてわかりやすくお伝えします。

目次

顔まわり・分け目のリタッチとは?

リタッチは、新しく伸びてきた根元を中心に染めるケアです。今回扱うのは、顔の輪郭に沿った生え際・こめかみ・もみあげと、普段の分け目です。本記事では、この見える部分をまとめて「Tゾーン」と呼びます。

顔まわりリタッチ:Tゾーンの塗布範囲
赤色の範囲が、今回ケアする顔まわりと分け目の目安です。

カットは1か月半〜2か月ほど気にならなくても、根元の白髪は3週間ほどで気になる、という方もいると思います。見える範囲だけをケアできると、次にカットが必要になるまでの間を過ごしやすくなります。

ただし、リタッチで白髪そのものが伸びなくなるわけではありません。サロンで染めた色の持ちを延ばすというより、伸びた根元を目立ちにくくするためのケアと考えてください。

使えるカラー剤と、この方法を使えないケース

この方法の対象は、カラートリートメントと、クリームタイプのアルカリカラー(主に1剤・2剤を混ぜて使う酸化染毛剤)です。顔まわりの根元に狙って載せる塗り方を紹介しており、薬剤の作り方や放置時間を共通化するものではありません。

ヘアマニキュアには、この方法を使わないでください。地肌に付けない塗布が必要なため、今回の根元の塗り方や油取り紙で押さえる手順の対象には含めません。泡タイプや液状タイプも、この記事の手順での使用は想定していません。

アルカリカラーで頭皮がしみる・荒れる方、現在頭皮に傷や湿疹などの異常がある方は、この方法でセルフカラーをしないでください。油取り紙やワセリンで刺激を防ぐことはできません。症状がある場合は皮膚科へ相談してください。

過去にヘアカラーでかぶれた方は、別のメーカーや色に替えても酸化染毛剤を使用しないでください。使用歴に問題がない方も、アルカリカラーを使う際は毎回、染毛の48時間前から、商品の説明書どおりに皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を行います。顔まわりだけ・少量だけの場合も同じです。

始める前に確認したい、カラー剤と色の選び方

今の髪より暗くなりすぎる色を選ばない

白髪を隠そうとして濃い色を選び、すでに染めた髪まで何度も重ねると、その部分が暗く見えることがあります。次の美容院で明るさを調整したいときにも、これまで何を使ったかが大切な情報になります。

色選びでは、美容院で染めた直後だけでなく、今の髪の明るさと、新しく伸びた根元を見比べます。カラートリートメントは髪を明るくするためのものではありません。一方、アルカリカラーは、商品によって黒髪の明るさも変わります。「ブラウン」などの色名だけで同じ仕上がりになるとは考えず、商品の仕上がり見本と白髪の量を確認しましょう。

明るさの見方が分からない方は、髪色のトーン・毛髪レベルの見方と比較チャートも参考にしてください。今の髪色につながる色が分からない場合は、使用予定の商品を美容師に見せて相談しましょう。

次のサロンカラーまでの予定も確認する

美容院では、カラートリートメント・アルカリカラーのどちらを使った場合も、商品名・色・塗った範囲・最後に使った日を担当の美容師に伝えてください。予約が近い場合や明るく染め直す予定がある場合は、セルフカラーをする前に相談しておきましょう。

※共通して応用できるのは「塗る位置・載せ方・毛の押さえ方」です。使用前の髪の状態、混合比率、放置時間、すすぎ・シャンプーの手順は、それぞれの商品の説明書を優先してください。

顔まわりのリタッチに用意するもの

顔まわりリタッチ:準備する道具
クリップ、カラーカップ、ワセリン、油取り紙、コーム付きアイブロウブラシ。

写真の道具に加えて、手袋、計量器、汚れてもよいタオル、タイマー、鏡、使用するカラー剤の説明書を用意します。前開きの服など、塗布した髪に触れずに着替えやすい服を選んでおくと、すすぐときもスムーズです。

カラーカップは、少量のクリームを取りやすい小さなものが便利です。容器や塗布具は、使用する商品に適したものを選んでください。クリップは、染める部分がよく見えるように髪を留めるために使います。

小回りが利く、コーム付きアイブロウブラシ

顔まわりリタッチ:コーム付きアイブロウブラシ
ブラシとコームが付いた小さなアイブロウブラシ。眉用とは分け、ヘアカラー用として使います。

顔まわりの狭い範囲では、大きなカラーブラシだと塗りたい根元より先までクリームを伸ばしてしまうことがあります。そこで今回使うのが、小さなアイブロウブラシです。

ブラシ側で根元に載せ、コーム側で短い範囲を整えられるものだと、道具を持ち替える手間も少なくなります。サイズや毛の硬さを見て、扱いやすいものを選んでください。目や眉毛に使うための手順ではありません。

顔まわりの白髪を狙って染める5つの手順

1.髪と道具を準備してから、必要な量を用意する

顔まわりリタッチ:使用量を計量する
量を把握するために計量します。写真の白いクリームは実演用トリートメントです。

最初に商品の説明書を読み、髪を乾いた状態で使うか、濡らして使うかを確認します。塗る場所と道具を準備してから、計量器にカップを載せ、表示をゼロにしてクリームを出しましょう。アルカリカラーは指定された1剤・2剤の比率を守り、使用直前に混ぜます。

使用量は塗る範囲・毛量・商品によって変わります。少なすぎて白髪がクリームから透けたり、塗り残しができたりしない量を用意してください。カラートリートメントの量を、そのままアルカリカラーの各剤の量に置き換えないようにしましょう。

混ぜたアルカリカラーの残りは保存・再使用できません。密閉するとガスが発生して容器が破裂するおそれがあります。混合液の処分と未混合の薬剤の保管は、商品の説明書に従ってください。

2.髪をクリップで留め、生え際の皮膚を保護する

顔まわりリタッチ:クリップとワセリンの位置
赤線はワセリンを薄く塗る皮膚の位置の目安。染めたい髪には付けないようにします。

こめかみやもみあげが見えるように、邪魔な髪をクリップで留めます。普段の分け目も先に決めておきましょう。途中で髪を動かす回数が減ると、狙った範囲を塗りやすくなります。

筆者は色移り対策として、生え際に沿った皮膚にワセリンを薄く塗っています。少しつやが見える程度を目安にし、染めたい根元の髪へ広げないようにします。ワセリンで刺激やアレルギーを防げるわけではありません。

3.ブラシに取り、白髪のある根元へ置く

顔まわりリタッチ:ブラシにクリームを取る
コーム側ではなく、ブラシ側にクリームを取ります。

ブラシの毛の部分にクリームを取り、白髪が気になる根元に載せます。毛先に向かって長くなでるよりも、白髪が見える場所に「置く」ように塗るのがコツです。

顔まわりリタッチ:生え際の根元に置く
生え際やこめかみなど、気になる根元にクリームを載せる実演。

もみあげやこめかみは鏡で位置を確かめ、少しずつ進めます。白髪を覆える量は必要ですが、頭皮へすり込む必要はありません。目の周囲に近づけすぎず、顔に付いた場合はすぐに拭き取ってください。

4.染めた部分へ広げすぎず、根元だけを整える

顔まわりリタッチ:染めた部分へ広げない
塗るのは新しく伸びた白髪が気になる部分。長く伸ばさないようにします。

すでに染まっている部分まで毎回広げると、色が重なったり、アルカリカラーでは髪への負担が増えたりすることがあります。塗る前に白髪が伸びている長さを見て、狙う範囲を決めておきます。

顔まわりリタッチ:根元をコームで整える
コームは根元の短い範囲で使い、クリームを毛先へ引っ張りません。

クリームが偏っているときは、コームで根元の範囲だけを軽く整えます。そのあと、ブラシ側でもう一度そっと押さえて、塗り残しを確認してください。毛先まで一気にとかす動作は控えましょう。

5.美容師のコツ!油取り紙で生え際・もみあげの密着を保つ

顔まわりリタッチ:生え際を油取り紙で押さえる
顔まわりに合わせて切った油取り紙で、塗布した毛を押さえる実演。

もみあげや生え際は、短い毛がピンと浮いて、せっかく載せたクリームから離れてしまうことがあります。そこで筆者がサロンワークでも取り入れているのが、油取り紙で毛を押さえて、クリームとの密着を保つ方法です。

顔まわりに合うよう油取り紙を細長く切り、クリームを載せた毛の上へそっと当てます。こすって薬剤を拭き取ったり、頭皮へ強く押し付けたりせず、浮いていた毛がクリームに触れているかを確認しましょう。

油取り紙の役割は、皮脂を取ることではなく、浮きやすい白髪と薬剤を離れにくくすること。薬剤が触れにくかった部分の染まりを助けるための、美容師の塗布テクニックです。カラートリートメントだけでなく、クリームタイプのアルカリカラーにも応用できます。

※筆者の施術経験に基づく工夫で、メーカー公式の標準手順ではありません。掲載写真は塗布の実演で、油取り紙の有無による染まりの比較結果ではありません。製品が紙で覆うことなどを禁じている場合は行わないでください。

油取り紙を使っても、放置時間を延ばしたり、自己判断で加温したりしないでください。頭皮にしみる・荒れる方は行わず、目や顔にクリームが垂れないように注意します。

分け目の白髪も、根元を狙って塗る

普段の分け目を開き、白髪が見えるところに載せる

顔まわりリタッチ:分け目の根元に塗る
顔まわりの次は、普段の分け目に沿って根元へ塗ります。

顔まわりを塗り終えたら、普段の分け目に移ります。ブラシにクリームを取り、分け目の左右に見える白髪へ少しずつ載せていきましょう。つむじ付近は見えにくいため、合わせ鏡などで確認できる範囲で行ってください。

顔まわりリタッチ:分け目の塗布範囲
分け目に塗布した状態。髪全体へ広げず、根元の範囲にとどめます。

頭皮の線を埋めるのではなく、その両側の白髪を覆う意識で塗ります。表面だけを見て終わらせず、白髪が見えている箇所に塗り残しがないか確認してください。

必要に応じて、分け目の毛も押さえる

顔まわりリタッチ:分け目を油取り紙で押さえる
分け目に油取り紙を当てた実演。公式の必須工程ではありません。

分け目も短い毛が浮くときは、顔まわりと同様に紙をそっと当てる方法があります。範囲に合った大きさにし、クリームを拭き取るようにこすらないでください。紙を使わず、ブラシで毛を整えるだけでも構いません。

放置時間・すすぎ方は、使う商品の説明書に合わせる

放置時間は、カラートリートメントかアルカリカラーか、また同じ種類でも商品によって異なります。使用する商品の指定時間と、時間を数え始めるタイミングを確認し、タイマーで管理してください。別商品の放置時間を流用しないようにしましょう。

放置後は油取り紙を外して十分にすすぎ、その後のシャンプー・トリートメントも商品の説明書どおりに行います。カラートリートメントの「使用後のシャンプー不要」という案内を、アルカリカラーにも当てはめないでください。洗い終えたらタオルで水気を取り、ドライヤーで乾かします。

使用中にしみる・かゆい・赤くなるなどの異常が出たら、指定時間を待たずに使用を中止し、すぐに洗い流してください。症状が出た場合は皮膚科などに相談し、使用した商品を伝えてください。

手で広げると、狙った範囲より先へ伸びやすい

顔まわりリタッチ:手で広げる塗り方の注意
手で広い範囲になじませるイメージ。根元だけを狙いたいときは、塗布範囲を見失わないようにします。

カラートリートメントには、手袋をした手でなじませる使い方の商品もあります。ただし、顔まわりだけのリタッチでは、手の動きが大きいと塗りたい根元より先へクリームが伸びやすくなります。アルカリカラーの塗布具と塗り方は、商品の説明書も確認してください。

根元だけを狙うときは、小さなブラシで塗る位置を確認すると、すでに染まっている部分へ広げすぎるのを防ぎやすくなります。

よくあるご質問

カラートリートメント以外にも使えますか?

はい。クリームタイプのアルカリカラーにも、根元に置く塗り方や油取り紙で毛を押さえる工夫を応用できます。ただし、ヘアマニキュアは対象外です。混合比率・放置時間・すすぎ方は商品ごとに異なります。

油取り紙を使うと、なぜ染まりを助けられるのですか?

浮きやすい短い毛を押さえ、白髪とクリームが触れた状態を保ちやすくするためです。薬剤そのものの染毛力を強くするものではありません。必須ではなく、もみあげや生え際の毛が浮く場合に取り入れる工夫です。

アルカリカラーで頭皮がしみる人もできますか?

できません。頭皮がしみる・荒れる方は、この方法でセルフカラーをしないでください。油取り紙やワセリンで刺激を防ぐことはできません。過去にヘアカラーでかぶれた方は、酸化染毛剤を使用せず皮膚科へ相談してください。

一度で白髪がしっかり隠れますか?

使用するカラー剤と髪の状態によって異なります。この写真は塗り方の実演なので、一度での染まりを示すものではありません。シエロを選ぶ場合は、別途行ったナチュラルブラウンの染まり方・色落ちの検証も参考にしてください。アルカリカラーで同じ結果になるという意味ではありません。

次の美容院まで、見える根元を無理なくケアしよう

顔まわりのリタッチで覚えておきたいのは、今の髪色に合う色を選び、気になる根元へ必要な量を載せ、毛先へ広げすぎないことです。小さなアイブロウブラシとクリップがあると、狭い範囲を塗りやすくなります。

生え際やもみあげの毛が浮くときは、油取り紙で薬剤との密着を保つひと工夫も役立ちます。カラートリートメントにもクリームタイプのアルカリカラーにも使える、根元を狙うためのコツとして、使用する商品の説明書と頭皮の状態を確かめて取り入れてください。

※使用上の注意の出典:日本ヘアカラー工業会「皮膚アレルギー試験(パッチテスト)」「Q&A ご自宅で染められる方」(2026年10月22日確認)。小さなブラシや油取り紙による塗布のコツは、筆者の美容師としての経験に基づくアドバイスです。

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