「今の髪色は何トーン?」「白髪染めを買うとき、どの明るさを選べばいい?」。色名だけでは、仕上がりを想像しにくいですよね。
毛髪レベルは、髪の明るさを数字で表した目安です。数字が大きくなるほど明るくなります。今の髪の明るさを知っておくと、「思ったより暗くなった」という色選びの失敗を減らす手がかりになります。
この記事では、美容師目線で3〜11レベルのチャートの見方と、自分の髪との比べ方を紹介します。白髪染めやカラートリートメントを選ぶ前の参考にしてください。
まずは「自分の髪がどのあたりの明るさか」を大まかにつかめれば十分です。写真のチャートと商品の箱にある色番号は、同じ数字でも意味が違うことがあるので、その違いも見ていきましょう。

執筆者|検証
石坂 ゆうと
FABLE GINZA代表|美容師
銀座でマンツーマンサロンを運営。
白髪染め・白髪ぼかしを含むヘアカラー施術を日常的に担当しています。
本記事では実際に毛束を染め、白髪率ごとの染まり方を美容師目線で検証しています。
毛髪レベル・髪色のトーンとは?数字が大きいほど明るい
チャートを見るときは、スマホの画面をなるべく明るくしてご覧ください。暗い画面では毛束の明るさの違いが分かりにくくなります。まぶしくない範囲で調整し、夜間モードなど画面の色を変える設定はオフにすると比べやすくなります。
毛髪レベルは「どのくらい暗いか・明るいか」を見るためのものです。ブラウン、アッシュ、ピンクといった色味の名前とは分けて考えると、分かりやすくなります。
美容室では、髪の明るさを「7レベル」「8トーン」のように表現することがあります。この記事では、ふだんの会話で使われる「トーン」も、髪の明るさという意味で扱います。

写真を見ると、3〜5は黒髪に近く、6〜8は茶色が分かりやすくなり、9〜11では明るいブラウンへ変わっています。まずは細かい数字より、この3つのまとまりで見てみてください。
※掲載しているのはCLASSEのヘアカラーチャートを撮影した画像です。JHCA(日本ヘアカラー協会)のレベルスケールそのものではなく、色味や段階がすべて一致するわけではありません。
日本ヘアカラー協会のレベルスケールは、髪の明るさを4〜15の12段階に分けたものです。施術前の明るさの確認や仕上がりの相談に使われます。出典:日本ヘアカラー協会「レベルスケールについて」
3〜11レベルの髪色はどのくらい?写真で明るさを比較
今回のチャートでは、6〜8レベルのあたりから茶色の違いを見比べやすくなります。光の当たり方で印象が変わるので、ここでは同じ写真の中で隣り合う毛束を見てください。
3・4・5レベル|黒髪に近い、落ち着いた明るさ

3レベルは、今回の中で最も黒さが強く見えます。4レベルも黒髪の印象がしっかり残り、5レベルになると少し茶色みを感じます。暗い色ほど差が小さく見えるので、「3か4か」を写真だけで決めようとしなくて大丈夫です。
美容師として地毛の明るさを説明するときも、4〜5レベル前後を目安にすることがあります。ただ、地毛がしっかり黒い方も、もともと茶色みのある方もいます。「日本人なら全員4レベル」とは考えず、自分の髪で確認するようにしてください。
6・7・8レベル|自然な茶色から、明るさを感じるブラウンへ

6レベルは落ち着いたブラウン、7レベルは茶色が分かりやすい明るさに見えます。8レベルになると、今回のチャートではさらに軽い印象のブラウンです。
「職場の規定が7レベルまで」といった話を聞くこともありますが、7レベルが全国共通の基準というわけではありません。職場で使っている見本や、実際に働く場所の照明で確かめるのが確実です。
9・10・11レベル|明るいブラウン。毛先の色落ちも見たい範囲

9レベルからは明るいブラウンの印象が強くなり、10・11へ進むほど黄色みを感じやすい見え方です。今回の写真でも、11レベルは3〜5レベルとはかなり明るさが違います。
白髪ぼかしで周りの髪を明るくする場合にも、こうした明るさが選択肢になります。ただし、白髪ぼかしには地毛を生かす方法や細いハイライトを入れる方法もあり、9レベル以上にする決まりはありません。
また、明るい毛先には、染めた直後の色だけでなく色落ちが関係していることもあります。根元と毛先の明るさを、ひとまとめにしないで見てみましょう。
自分の髪は何トーン?スマホのチャートで比べる方法
乾いた髪を、極端に黄みや青みの強くない明るい場所で比べるのが、確認しやすい方法です。スマホの画像は目安になりますが、実物の毛束と同じ精度で測れるものではありません。
比べる前に、髪と画面の見え方をそろえる
- 髪を乾かし、表面の毛束と比べる
- 直射日光や強い照明の反射、暗い影を避ける
- 画面をなるべく明るくし、まぶしくない範囲で調整する。夜間モードなどの色調補正にも気をつける
- 根元・中間・毛先を分けて見て、明るさの差も確認する
濡れた髪や、オイルで束になった髪は暗く見えやすくなります。光が反射して白く光る部分だけで判断せず、毛束全体の明るさを見てください。
白髪が多い部分は、白い毛が混ざることで全体が明るく見えます。白髪の量と、色の付いた髪の明るさは別の情報です。周りの髪へなじませたい場合は、白髪以外の部分の色も確かめておきましょう。
画像をタップして拡大し、鏡の前で髪の横に並べる
下の3枚は、自分の髪と比べやすいように毛束部分を大きくした画像です。画像をタップすると大きな画像を開けます。スマホを鏡の前で髪の横に並べ、近い明るさを探してみてください。必要に応じて、開いた画像を指で広げて拡大できます。



「7と8の間くらい」「根元は暗いけれど、毛先は9くらい」と分かれば、色選びや美容師への相談に役立ちます。数字を1つに決めることより、どの部分がどのくらい明るいかをつかむのが目的です。
※撮影条件、端末の画面、画面の明るさ、周囲の照明によって色は違って見えます。正確なレベルの確認や職場規定の判定には、実物の見本や美容室での確認を利用してください。
髪の明るさが分かったら、白髪染めはどう選ぶ?
今の髪色と、なりたい明るさを確認してから、使う商品の仕上がり見本を見る順番で考えてみてください。チャートの数字だけで、購入する色番号を決めるのは避けたいところです。
毛髪レベルと、市販の白髪染めの「色番号」は別もの
ここは少し注意したいところです。この記事のチャートは、数字が大きいほど明るくなりますが、市販の白髪染めには、数字が大きいほど暗くなるシリーズもあります。「自分は5レベルだから5番を買う」とは選べません。
同じ「ブラウン」でも、メーカーやシリーズが変われば明るさや色味は異なります。箱にある染める前・染めた後の見本や、店頭の毛束を比べてください。参考:花王「明るさと色味を選ぶ」
明るい髪を保ちたいなら、暗い色を全体に重ねる前に確認
例えば、今の髪が8〜9レベルくらいの明るいブラウンで、その明るさを保ちたいとします。そこへ4〜5レベル相当の暗い仕上がりを目指すカラーを全体に重ねると、希望より暗く感じる可能性があります。これは商品の「4番・5番」という意味ではありません。
美容師目線で気をつけたいのは、白髪を隠そうとして、すでに染まっている毛先まで毎回暗い色を重ねることです。染料が重なると、毛先だけ暗くなることもあります。根元だけが気になるのか、毛先も色が抜けているのかを分けて考えましょう。
暗く染まった髪は、明るいカラーを重ねても簡単には明るく戻せません。急いで染め直さず、美容室でこれまでのカラー履歴と一緒に相談してください。参考:花王「思ったより暗くなりすぎたので、明るく染め直したい」
白髪の量・染めた履歴も、仕上がりを左右する
同じ明るさに見える髪でも、白髪の割合や、黒染め・ブリーチの履歴によって染まり方は変わります。チャートで今の明るさを確認できても、仕上がりまで必ず同じになるわけではありません。
白髪をしっかり隠したいのか、明るさを残してなじませたいのかでも、選び方は変わります。大きく明るさを変えたいときや、根元と毛先の差が大きいときは、実際の髪を見てもらうと相談しやすくなります。
カラートリートメントも、今の髪の明るさに合わせて選ぶ
カラートリートメントは、黒髪を明るくするための商品ではありません。白髪や明るい部分に色を足すので、周りの髪と染まった白髪の明るさがどう合うかを見ます。出典:ホーユー「使用可能な商品」
例えば、周りが暗い髪なのに白髪だけ明るいブラウンに染まると、色が入っていても筋のように目立つことがあります。明るい髪色を保っている方なら、そのブラウンがなじむ場合もあります。
白髪染め研究所の検証記事を見るときは、「白髪がどれだけ染まったか」に加えて、染まった部分の明るさが自分の毛先と合いそうかも見比べてください。白髪率別の写真は、白髪と周囲の髪が混ざったときの見え方を知る参考になります。
髪色のトーン・毛髪レベルのよくある質問
7トーンなら、職場でも明るすぎませんか?
職場によって基準が違うため、7トーンなら大丈夫とは判断できません。使っている見本と、規定上どこを見て判断するかを確認してください。同じ髪でも、室内と屋外では明るさが違って見えます。
スマホの画像だけで、自分のレベルを正確に測れますか?
正確な測定はできません。「暗い範囲」「7〜8くらい」など、大まかな目安として使ってください。色選びで迷う場合は、店頭の毛束や美容室の実物チャートでも確認しましょう。
髪が8レベルなら、8番の白髪染めを買えばいいですか?
同じ数字で選ぶことはできません。毛髪レベルと商品の色番号は別の基準で、番号の付け方もメーカーやシリーズで変わります。商品の仕上がり見本と、もとの髪色に関する説明を確認してください。
明るいカラートリートメントで、暗い髪を明るくできますか?
黒髪を明るくすることはできません。白髪や明るい毛に色が付くことで全体の印象は変わりますが、黒髪そのものを明るくする働きとは異なります。
セルフカラーの前に、今の明るさと毛先の状態を見ておこう
髪色を選ぶ前に、自分の髪が「黒髪に近いのか」「自然なブラウンなのか」「明るいブラウンなのか」を確かめてみてください。今回のチャートは、その違いをつかむための参考になります。
今の明るさを知る→希望の仕上がりを決める→商品の見本で確認する。この順番で考えると、色名や番号だけで選ぶより、希望とのずれを減らしやすくなります。根元と毛先が違う明るさなら、その違いも忘れずに見ておきましょう。
参考資料:日本ヘアカラー協会、花王 ヘアケアサイト、花王 製品Q&A、ホーユー(2026年10月17日確認)。チャート写真の見え方に関する説明と、美容師としての見解は本文で区別しています。
